国民医療費は48.1兆円=23年度確定値―厚労省
厚生労働省は10日、2023年度に病気やけがの治療で医療機関に支払われた国民医療費(確定値)が前年度比3.0%増の48兆915億円だったと発表した。人口1人当たりの医療費は3.5%増の38万6700円で、いずれも過去最高を更新した。
高齢化や医療技術の高度化に加え、インフルエンザ患者の増加で医療費が膨らんだ。65歳以上は79万7200円で、65歳未満(21万8000円)の約3.7倍となった。65歳以上の医療費は28兆8806億円で、全体の約6割を占めた。
財源は、国と地方を合わせた公費18兆331億円、保険料24兆1383億円に対し、患者負担は5兆6865億円だった。
1人当たりの医療費を都道府県別で見ると、高知が49万6300円で最も高く、鹿児島46万9800円、徳島と長崎の46万7100円が続いた。最も低いのは埼玉の34万2500円。